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7独占インタビュー@BLACKBOX

blackbox

Cast:7ATKPorno
企画/取材/文:越冬

2022年12月某日、和歌山県和歌山市紀三井寺。筆者は国体道路沿いに位置するとあるバーの扉を叩いた。真っ黒に塗られた建物の名はその見た目の通り『BLACKBOX』。訪問の目的は同郷のラッパー“7”のインタビュー収録だ。

時を戻そう。2022年6月、7の1st EP『7-11』がリリースされた。当時の感動と動揺は7月に投稿した筆者のブログ記事に残している。シングル群でのプリクラアートワークやプロデューサーHomunculu$製ビートの​​大胆過ぎるネタ使い、SNSから垣間見えるエネルギッシュな人間性も相まって7は注目を集めた。そして勿論その派手な看板は決してハリボテではない。遊園地のアトラクションのように一曲一曲移り変わるスタイルには一人の人間の中に共存する多面性が刻み込まれており、7-11は聴き込み要素満点な作品に仕上がっている。今回の取材は、楽曲を繰り返し聴く中で増えていった疑問を7本人にぶつけることで「7-11とは一体どのような作品であったのか」を今一度掘り下げ、「この奇妙な名盤の風化を決して許さない」という目的の元(筆者のエゴを多分に含みながら)決行された。

取材場所のBLACKBOXは、現在7が仲間と語らいながら楽曲を録音し、自身も店員として働く彼女の活動拠点だ。今回のインタビューにはBLACKBOXのオーナーATK(アツコ)氏、7のBack DJであるPorno(ポルノ)氏にも同席いただいた。ATK氏はラップスタア誕生応募動画でも7から“尊敬してる女性”として言及されていた人物だ。まずはBLACKBOXという施設についてATK氏から話を伺った。

なお、今回の取材では貴重な情報源としてPRKS9(敬称略)のインタビュー記事を参考にさせていただいた。未読の方はそちらを先に読んで本記事に戻ってくることで7というアーティストをより立体的に捉えることが出来るだろう。引用を快諾してくださったPRKS9には改めて感謝と敬意の念を記しておきたい。7は現在ラップスタア誕生2023にも参戦中だ。この記事は業界にセンセーションを巻き起こす直前の7の想いを記録した貴重な資料となるだろう。
(※本記事は2022年末におこなった取材を元に構成されており、公開時の状況とは異なる記述を含む可能性があります。)

BLACKBOXとは

- 本日はよろしくお願いします。早速ですがBLACKBOX(以下BB)について、どのような施設なのか誕生の経緯からご説明お願いします。

ATK(以下A)
バー兼レコーディングスタジオです。営業を開始したのは今年(2022年)の11月11日です。今までは各自自分の家で録音することも多かったんですよ。息子(QUWØN)もラッパーなんですけど家の中でされてたんで。うるさいから寝れないし、ご近所さんにも迷惑かかるじゃないですか。常に怒ってる状態でこれはあかんと思って。

7(以下7)
tappleとかATKさんの家で撮ったんですよ。


歌声ってかなり響くもので。叫ぶし。しかもいつも始まりが夜中でしょこの子ら。それでレック場所を作ろうって計画から始まって。バー営業も最初の時点では考えてなくて、後から継ぎ足し継ぎ足しで現在に至ります。

- 名前の由来は?


見た目が黒いからそうなっただけなんですよ。ほんとは別の名前で行く予定だったんですが同じ名前の建物が先に出来ちゃったんで。

    

- 自分もずっと気にはなってましたが、名前も外見も相まって中々近付き難い雰囲気はありますよね。


みんな興味は持ってくれるけど敷居が高いんですよ。和歌山のラッパーが集まってきてるのも知ってるから。でも私としてはもっと開いていきたんです。ここ書いといてください!近くに医大生の寮があるんですよ。だから学生さんも飲みに来てくれたらなとか笑。この子らも見た目はイカついですけどいい子らなんです。

- BBは単なるお店という訳ではなくクルーでもあるんですよね。現時点でのメンバー構成について教えてください。


現時点では一応…7MIKADOQUWØNToshiDJ JAY CORPSEYJ EIGHTISAKITOKIAe.r.o.oGemmageLion meloStella Nova。今のクルーはここまでかな…あっあとショウショウ!


ショウショウちゃいますよwww

- 炒炒(チャオチャオ)さんですね。


そう炒炒


ショウショウてwwwショウショウwww


笑いすぎやろ!よく私言葉間違えるんでこの子らに馬鹿にされるんですよ。あと炒炒の弟子がいます。

- 弟子!?炒炒さん弟子がいらっしゃるんですか!?


弟子いますよ二人くらい。BANMって人とWILLSONGって人。私もまだよく分かってないんですけど。

- 結構大所帯ですね。


多いですね。今はほとんどレオンくん(Lion melo)がみんなのこと見てくれてるんで、彼が一番忙しいと思います。

- BBはファンの方が飲みに来たりしても大丈夫なんでしょうか?


もちろん。色んな性格の人間がいますのでいつでも神対応、というわけにもいかないかもしれませんがファンの方々も大歓迎です。喜んでくれると思いますよ。

ATK21とは

- BBと同じ建物、一階に『ATK21』という看板がありますよね。


ATK21の方では韓国から輸入した商品や手作り雑貨をネットで販売しています。こちらは2012年から始めた事業です。当時ちょうど冬のソナタが流行ってて。ドラマにハマった流れで明洞まで行ったんですがすごく楽しい街で。忙しいから頻繁には来れないけど定期的に来たい、どうやったら来れるのかを考えました。何回も行ってたら向こうの人とも友達になるじゃないですか。そこで知り合ったアクセサリー屋さんから少しずつ仕入れさせてもらって日本で販売し始めたのが始まりです。ATK21の在庫も元々始めた場所じゃ収まりきらなくなってきたんでBBと同じ建物に移ってきたんですよ。

- 本当に色々なことが始まったばかりという感じですね。


私も貯金はたいてここまで来たんでここにいるアーティストのみんなに稼いでもらわないとね笑!上手な子はいっぱいいるんですけど、和歌山にいながらでもちゃんと売れて欲しいなって思うから。ここで稼いだお金をまた音楽の方に投資して、場所は作ったから後は自分たちで回して行きなあよって。

  

- 7さんはファッション面でも存在感を放っていますよね。赤髪のツインテールだったりMVで着用していたチャイナドレスだったり。こういったブランディングにはATK21も関わっていたりするんでしょうか。


いや、そこらへんも基本自分で選んでますね。チャイナドレスは『畜生』が完成した時に衣装どうしようって話になって。あれはメルカリで一目惚れして買いました。アクセサリーもATK21のじゃなくて。マチネちゃんってデザイナーの女の子がいるんですけど。


マチネちゃんにも来年からBBでポップアップとかしてもらおうと思ってます。めっちゃ可愛い絵を描く子です。


服も作ってる子で。tappleで着けてたやつも全部マチネちゃんのやつです。


ATK21の横で古着屋やってるコリー君って子もいるんですけど、みんなが仲間です。

ATKとは

- ヒップホップを絡めた事業をされていますがATKさんは元々こういう音楽がお好きだったんですか?


何にも知らんかった。まあヒップホップ自体はなんとなく分かるけどこの子らのやってることが何にも理解できやんくて。うるさいし。でも歌として良いっていうのも今は分かる。やっと分かってきてる段階です。

- 家で騒がれて怒ってた、そこがスタートだったんですね。


そうですね。でもBADHOP聴いて良い歌歌うやんってなって。

- ちなみにBADHOPの何を聴いてそう思われたんですか?


人を●●かラッパーになるかってやつ…

- Kawasaki Driftですね。自分もちろん好きですけどあれを聴いて「良い歌だな」って感想が初めに出てくるもんなんですか。


自分の意見を世間に向けて言ってるところが良いなーって思って。やっぱりヒップホップって若い子らは聴いてるけど、私くらいの世代の人間には分かってもらえてないから。関わってたら分かる部分があるんですけど。やっぱりタトゥーとか入れてたらなんか言われるわけじゃないですか。私も50過ぎてから入れましたからね!ATK21のロゴが入ってます。あとワンコを3匹飼ってるんでそれと、BBも入れる予定です。


この世代で一番理解ある人ですよ。


こういう子らを理解してあげやんと。昔してた悪いこととかを表現してるわけやん?それは多分良いことな気がする。

- そうですね。僕も普段、一見自分とかけ離れた人生送ってきたように見える人たちが作った曲を聴いてて、もちろんその違いを面白がるって部分もありますけど、ちゃんと聴いてると自分と重なる部分もあってグッと来たり。


悪いやつも分かるで。でも悪くないやつもあるやん。ヒップホップを通してその子らが手を組んで。それは大きくアーティストって括りでも言えることだと思います。BBはスタジオとして営業していますのでもちろんクルー以外のレコーディングも受け付けていますし、ラップに限らずに何か面白いことをしたい人はいつでも来ていただけましたら。色々なジャンルの人が繋がる場になれたら面白いなと考えています。

7から見たATK

- ATKさんは7さんの“尊敬してる女性”とのことですが、7さんから見たATKさんの印象を教えてください。どのような点を尊敬されているんでしょうか。


経営とかですかね。ATK21とBBと、あと昼間の仕事もあるわけじゃないですか。そんな量こなしてる人って初めて会ったんで、ほんまにすごいと思います。しかもヤンチャな子らを育てながらじゃないですか、もう尊敬しかないです。


リクの、あっQUWØNがリクって名前で私の息子なんですけど。あの子の中学からの友達がToshiとMIKADOなんですよ。高校からがJAY CORPSE。その子らが私の家でレックしてた延長線でレオン君も炒炒君も仲間になって。

- QUWØNさんもかなりの重要人物なんですね。


そうですね。ヤツが通ってた学校の一つ上がMIKADOです。昔通ってたボクシングジムに一人影のある怖い子がいて。そこではあまり接点もなかったけどある日家に帰ったら彼がいて。その子が後のMIKADOです。初めはただのスケボー仲間みたいな感じだったんですけど全員音楽もやるようになって。そこからみんなと繋がって行きました。だから全部息子のおかげで今こんなんなってます。

- なるほど。そういった方々を束ねてる部分も7さんがATKさんを尊敬してる理由であると。


そうですね。BOSSです。

ATKから見た7

- では逆に、ATKさんから見た7さんについても教えてください。


面識はあったけど実際に会ってもそんなに喋るわけじゃなくて、曲を聴いて想像する部分が大きかったです。それこそ『マリファナ』とか聴いて、あーこういうのが好きな子なんやな〜って。


ちゃんと話すようになったのはBBが出来てからですね。


そうそう、それまではみんなから伝え聞く印象しかなかったんで。BBで働いてもらうにあたって打ち合わせがあったんですけど、その時にたくさんお話しして。7ちゃんって思ってた感じじゃないやんってなりました。


みんなちゃうこと言いますからね!


お母さんのこと介護してることとかも知らなかったんですよ。めっちゃ頑張ってくれるし、バーに関しても一番任せられる子なんです。


ありがとうございます。


7ちゃんも今はこうやって明るいけど、最近お母さんが亡くなったんですよ。亡くなった次の日にラップスタア受かったって連絡(AREA TRIALへの招待)が来て。


お通夜の日に連絡を受けました。


喜びたいけどお通夜も重なってるしで。


お母さんは音楽のこともずっと応援してくれてたんで。亡くなる当日も一緒に音楽の話をしてました。


ずっと介護頑張ってたんですよ。私も一度挨拶に伺おうと思ってた矢先でした。生前関わりはありませんでしたがお通夜にも行かせてもらって、ちゃんとお話してきました。


お母さん亡くなってもうたんですけど、ラップスタアも通って、BBでレコーディングも出来るようになって。今の状況もお母さんからの最後の贈り物だと思って頑張ってます。後悔のないように。今結構大ペインなんですよね。家も追い出されてここ最近はBBの控え室に住まわせてもらってました。やっと家決まってちょうど明日引っ越し出来るんですけど。


大変な状況でも頑張ってたから。その代わり住むのは控室やでって(笑)

7インタビュー開始

- 大切なお話を聞かせていただきありがとうございました。では7さんのインタビューに移りたいと思います。音楽を始めた当初のお話をお願いします。


高校卒業して一回普通に正社員として働いてたんですよ。でもそこが学校より学校って感じの場所で、めちゃくちゃキツくて無理だなーって。その時普通にドラッグとか好きやったんで。

- 普通に。


そうです普通に。いつものように一人でバツ喰ってYoutube見てたらある人のライブ映像に喰らっちゃって「仕事とかしてたらあかんな」ってマインドになって。ハイになってたのもあると思うんですけど。そこから歌詞を書き初めました。

- 初めて書いた歌詞って覚えてますか?


いや覚えてないですね(笑)しょうもない内容でした。紙に鉛筆でバーって書いて、よし出来た!歌ってみよう!うわめっちゃダサい!みたいな。でも一回音楽やろうって決めたんで書き続けて、段々分かってきました。

- 音楽を始めた当初は『ボイル』という名義だったとのことですがなぜ改名されたんですか?


ボイルって名前はちょっと古いと思って。

- そうですか?古いとはどういう意味でしょうか?そもそもボイルとは?


Pornoがつけてくれたんですよ。

Porno(以下P)
一緒にカラオケ行った時にめっちゃ歌上手いやんってなって。これはボイルやなって。

- すみませんちょっとついていけてなくて。歌が上手いとボイルになるんですか?


スーザンボイルです。オペラ系のよく歌ってたんで。

- あー!その発想はなかったです。


そこからボイルってずっと呼ばれてたからもうボイルで良いかって。でもホムさん(Homunculu$)と喋ってる時に「これから売れていくって感じの名前じゃないな」って話になって。「本名何なん」って聞かれたんで「七星です」って言ったらじゃあもう7で良いやんってなって。

- そこなんですよね。7って本当にそのまんま数字の7じゃないですか。エゴサとか大変じゃないですか?


そうなんですよ。7って調べても世界中のあらゆる7が引っかかってくるんで。でもまあエゴサーチとかしやんでも良いかなとは思ってます。7って名前はインパクトあるし、一回覚えてもらったら忘れないじゃないですか。だから配信はこれからも7名義で行きます。

- インパクトある良い名前だと思います。

Pornoとは

- では先ほどから既に会話に入っていただいてるPornoさんにお伺いします。PRKS9のインタビューでも「本格的にレコーディングを始める前の7さんを後押しした人物」として唐突に Pornoさんの名前が出てきますよね。ずっと気になってたんですが Pornoさんとは一体何者なんでしょうか?


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- なるほどよく分かりました。ここは全カットですかね?


お願いします。

- Instagramのプロフィール欄には“7 Official Back DJ”と記載がありますね。


そうです。元々7のBack DJはJAY CORPSEだったんですけど、僕も最近DJの練習してて。彼にも話通してこれからは僕が7のバックDJとしてやっていこうと思っています。DJもビートメイクもそうですし、これからは人と人を繋げる役割を担って行きたいですね。DJ Khaledみたいな。

- そちらも楽しみですね。適役だと思います。ではPornoさんから見た7さんの印象を教えてください。


言いたいことをそのまま言う感じが好きです。歌もうまくて聴きやすいし。人間としては天然ですね。

- それは僕も思ってました。


マジすか(笑)

7と言葉

- 7さんの歌詞はところどころ和歌山弁が出てきますよね。“あが”(一人称)とか“しか”(限定の意味ではなく比較の意味で使う)とか。積極的に方言を入れていこうという意識はありますか??


田舎感出して行きたいんですよ。別に意識して使ってるわけじゃないですけど。言葉はお婆ちゃんから移ってるんですよね多分。

- 7さんの歌詞からは方言以外にもなんとなく古風な言葉選びも感じるんですよね。それもやはりお婆さんの影響なんでしょうか。


そうですね。お婆ちゃん演歌とかも好きですしバリバリの海南弁使うんでそこは大きいと思います。個人的には若い子らの使う言葉はあんまり使いたくなくて。「とりま」とかもそうですけどなんでも略していくようなノリは自分には合わないです。

- ラップスタアの応募動画には“物知り公爵”なるフレーズが出てきますが自分は今までの人生で耳にしたことがなくて。物知り公爵という言葉は存在するんでしょうか。


無いです無いです!物知り公爵に関しては…現場仕事とか行くと周りのおっさんが色々言ってくるんですよね。音楽やったこともないくせにもっとこうしたほうが良いやろとか。理解もしてくれないし。それが物知り公爵です。無い言葉ですけど意味は伝わりますよね?

- もちろん。それは完全に物知り公爵ですね。でも存在しない言葉と分かっていながら使うのは面白いですね。言葉という観点で影響を受けているものはお婆さん以外には何かあるんでしょうか?映画とかアニメとか小説とか。


何も思いつかないです。私マジで言葉知らんくて。そもそも喋るのが苦手なんですよね。咄嗟に出てこなくて。映画とかも影響受けようと思って頑張って見るんですけど入ってこないんですよ。


それこそ天然から降ってきた言葉ですね。


だからこれからも存在しない言葉は使っていくと思います。

7-11

- 面白いお話ばかりでついつい横道に逸れてしまいました。ではそろそろ本題の7-11について質問させてもらおうと思います。この作品は聴くたびに新しい発見があって楽しいです。作るのも相当楽しかったですよね?


楽しいです!

- 高濃度ですがスタイルは本当に各曲バラバラで。楽曲の制作順は?


EPからは外れましたけどSEXが一番最初です。その後はマリファナ→畜生→7色の小さな世界→Bunny Girl Senpai→tapple→罰ゲーム→SEVEN ELEVEN(freestyle)ですね。作った順は。

- なるほど。スタイルがバラバラなのは進化していった結果というよりは元々色々作りたいからってことですよね。


そうです。これからも色んなジャンルにチャレンジしていきたいと思ってます。レゲトンとかR&Bとか色々。

マリファナ

- ファーストシングルのマリファナはライブでも一番最後に、しかもアカペラで披露されてましたよね。やはりご自身でもマリファナが代表曲という認識なんでしょうか?


一番聴かれてる曲なので、代表曲というよりはみんな分かってくれるんで最後に歌ってるって感じですね。今後マリファナを超える曲をばんばん出していくんで、そしたら逆に一曲目に歌っちゃろかな。とか考えてます。

- 他の曲にも出てくる“7Land”というフレーズはこの時点で既に歌われています。7Landとは一体何なのでしょうか。


7Landは自分にしか出せない音楽の世界観を表した言葉です。

- 「7さんの音楽を聴いた人たちはみんな7Landに突入していく」というようなイメージでしょうか。


みたいな感じなんですかね?7Landについては私もまだよく分かっていないところが大きいです。でも実際に作ってみたいとは思いますけどね7Land。

A
全部の曲に入れていけば良いんよ。そうすれば嫌でも耳に入ってくるやろ。


そうですね!

7色の小さな世界

- 流石にそこまでしなくても充分伝わってますけどね(笑)7さんの曲を聴いていると7Land以外にもファンタジー要素を感じる場面があります。7色の小さな世界なんかは特に。その辺は意識されていますか?


あの曲はもうドラッグのことがっつり歌ってるんで。ドラッグのこと歌うにしても単に「ドラッグやってるぜ」って歌うよりもファンタジー要素絡めて歌った方が伝わるだろうなって。なんかめっちゃドラッグ勧めてるみたいになってますけど笑

- ドラッグを摂取してみる世界も本人がそう感じた以上紛れもない現実ですしね。そこに大きな境目はないということですね。この曲もタイトルとかテーマとか曲調とか、全ての要素が絡み合ってて楽しいです。


そこはもうビートから色々拡げてます。rageだから曲げだな〜とか。聴けば元ネタは分かってもらえるじゃないですか。そっから遊園地のイメージで“ゲート抜け向かうfestival”って歌ってみたり。

- 幻覚剤の見せる景色≒虹が名前の“7”とも掛かってたり、元ネタの曲名やアニメのストーリーもこの曲のテーマに引き継がれているように聴こえます。


それはたまたまですね。


嘘でもなんかそれっぽいこと言うとけよ(笑)

- (笑)


そこはやっぱりホムさんのプロデュース力が大きいと思います。

- この曲はがっつりドラッグのことを歌われていますが酩酊状態で曲を作ることもあるんですか?



ドラッグ喰ってる間はそれだけで楽しいんで曲作ろうってマインドにはならないですね。weedは別ですけど。昔一人で黙々とバツ喰ってた時はリリック書くのに没頭してました。その状態だと普段の三倍くらいのペースで書けるんですよね。でもシラフに戻って改めて見ると全然内容がなくて。書くのはシラフの時のほうが良いですよ!

罰ゲーム (feat. 炒炒)

- バツといえば罰ゲームですね。僕ずっとこのタイトルの意味が分からなくて。何となくニュアンスは伝わってくるんですけど。


このタイトルはPornoがつけてくれたんですよ。


よくヤンチャな人たちが悪いことして捕まって出てきた時に「罰ゲーム終わったわー」とか言うんですよ。


普通曲名ってフックのフレーズから持ってくることとかが多いと思うんですけど、この曲に関しては使えそうなのがなくて困ってたんですよね。自分はバツのこと歌ってるし、この曲名だと炒炒のスタイルとも繋がるしもう罰ゲームで良いやんって言ってくれて。

- なるほど。ほんと良いタイトルですよね。青春の輝きと残酷さなんかも感じられてサビとも調和してます。Pornoさん素晴らしい仕事しましたね。


これはもうPornoの手柄ですね。

- あと炒炒さんのヴァースに関して、サブスクに歌詞が載ってないオチの部分ですね。これは何と歌っているんでしょうか?


せやけど!


「せやけど!」ですね多分。元々オチに関西弁持ってこようみたいな話だったと思うんで。

- そうなんですか。自分の歌ってたことにツッコミで終わるとなると聴こえ方も全然変わってきますね。めちゃくちゃ面白いです。あと7さんのヴァースは炒炒さんとは対照的に明るい締め方になっていますよね。“短いHappinessはもういい/明日生きる事が先/苦労なしじゃ手に取れない$/ブレないもう”。薬物と距離を置く決意をしているように聴こえます。


そうですね。その通りです。

- それはあくまでも罰ゲームを作っていた当時の心境なんでしょうか?それとも今も変わらない気持ちですか?


今もですね。全然やってないですよドラッグ。少なくともバツは全く。良くないことの方が多いんで。

畜生

- 畜生の歌詞にはオタクとかアニメとか漫画とかナードな言葉が散りばめられていますよね。これは何か意図があるんでしょうか?


それは初めから入れようと思って作り始めたわけじゃないんですよ。『マリファナ』を気に入ってくれたラッパーが、その人アトランタの人なんですけど、一緒に曲やろうって話になったんです。それで海外の人と曲やるんだったら世界にも通じる日本語を入れようと思って。アニメとかオタクとかカワイイとか、聴き取れる単語を入れたら内容までは通じなくても反応してもらえるかな、みたいな。結局共演の話は無くなってソロの曲になったんですけど、その時書いた歌詞をそのまま使ったらああなりました。

- 事故みたいなものなんですね。面白いです。ちなみに“オタクみたいに病んでる”という歌詞も出てきますが7さんの中でオタクはどういう位置付けなんでしょうか?病んでますか?


メンヘラって言ったら失礼かもしれないですけど、リストカットとかする、私の周りの病んでる子たちって大体オタクのイメージだったんですよ。オタクをディスってるわけじゃないですよ。方向は違うけど自分も病んでる部分はあるのでああいう表現になりました。

- なるほど。病んでるという言葉はヒップホップにおいては褒め言葉ですしね。これを読んでくれているオタクの皆さんのためにもこの部分は強調しておきますね。


お願いします(笑)リスペクトあるってちゃんと書いといてください(笑)

- “そんなんでなれんのラッパー”という歌詞もありますがこれは実際誰かから言われた言葉ですか?


そうです。

- そんなんってどんなんを指して言われたんでしょうか?


それこそ物知り公爵から言われてた言葉ですね。そういう場では自分も今みたいな感じじゃなくて結構態度悪いんですよ。指示されたことに対して「何❗️❓」って返したり。あと支払い遅れてる請求書とか見たお父さんから「お前こんなんしてたら音楽ら出来やんぞ」みたいな。まあそれは私が悪いんですけどね💢


キレてるやん(笑)

- 他の業界と比べるとヒップホップはある程度のだらしなさも許容してくれる世界な気もしますけどね。


そうなんですよ。私からすると「こんなんやからラッパーになったんやん」って思うんですけど想像だけで色々説教されたりするんです。

A
大人に対する言葉やんな。


そうです。畜生は私たちを理解してくれない大人に対する曲ですね。

Bunny Girl Senpai

- この曲は「夜に活動してる女の子に向けた曲」とのことですが、サビでは“そこのお姉さん”とナンパかキャッチかみたいな語りかけをしていたり、視点の置き方が面白いと感じました。


私も夜職してた時期があったんですけど普通に「あっ、そこのお姉さんめっちゃカワイイ」とか思いながら働いてたんで。あとはライブでも前の方に来てくれるのって女の子のお客さんが多いんで、そのフレーズは曲を始める前のMCでも使えるかもってことで入れました。

tapple (feat. QUWØN)

- “1日で1億使い切りたい”という歌詞がありますがこの1億って単位は日本円ですか?ドルなのかペリカなのか、通貨によってだいぶ使える額は変わって来ますよね。valkneeさんじゃないですけど“ヤバい円安ぃ”ですし。


円です(笑)初めは“プライベートジェット乗り回したい”みたいな歌詞だったんですけど流石にそれは現実味ないなって話になって。

- えっそうですか!?1日で1億使い切るのもかなり難しそうですが。


色々経費かかるじゃないですか。動かすには燃料もパイロットの人件費もかかるし離着陸する土地も必要ですよね。保管しとく倉庫も要るから維持費も大変ですし。

- あっそうかレンタルとかじゃなくて所有する感じなんですね。確かに1億じゃ済まなさそうです。僕の考えが甘かったです。

SEVEN ELEVEN (freestyle)

- 色々面白いお話ありがとうございます。このEPは本当にスタイルがバラバラなのでリスナーの好きな曲もバラバラだと思います。


逆に越冬さんはどれが一番好きなんですか?

- 強いて一曲と言われればSEVEN ELEVEN(freestyle)ですかね。


えっ何でなん?ワーワー何言ってるか分からなくて、それ私一番嫌いな曲ですよ!

ドッ(一同爆笑)

- 逆にいうとそのATKさんが苦手な「ワーワー何言ってるか分からない」ってところが好きな部分なんだと思います。楽曲のテーマとその表現方法がマッチしていて説得力が増していると言いますか。


そうなんや、でもあれってなかなか難しいんやってな?7ちゃん色んな歌い方するからそこはすごいなと思ってる。


そうなんですよ。あの曲に関しては一回完成させるの断念しそうになって。最後の最後までやって完成までもって行きましたけどあれは大変でしたね。

- 難しいというのはどういった点で?


普段はレックの時って声をガッて前に出す感じなんで。逆にあの曲みたいに力抜いてやるのは難しいんですよ。それでめっちゃ難儀しましたね。でもあのビートは私がこの曲サンプリングしてくださいって投げたやつなんで、お願いしといて出来ないのは恥ずかしいなと思って最後までやり切りました。

- なるほど。完成まで漕ぎ着けて本当に良かったです。細かい部分ですがあの曲のイントロは何と歌っているんですか?


しゃばい?やばい?キャパい?眠い?色んなこと言ってますね多分。

- 7-11に掛けて「なないい」って言ってるのかと思ってました。


それはちゃい(違い)ます。あれ撮った時めちゃくちゃキャパい状態やったんで。眠いけどアドリブ撮らなきゃって状況で考えるのがめんどくさくなったんで色んなこと言ってるはずですね。ブリってたんであんまり覚えてないです。

- イントロ以外の部分でもビートと溶け込むように裏で色々言ってますよね。


ずっとなんか言ってますね。あれほんとはもっと最初から最後までなんか言ってたんですよ。それもホムさんが良い感じで削ってくれて。

- そうなんですね。あの曲はアドリブも含めてジタバタしてる感じが好きです。リリックも思わず口に出したくなるフレーズが多くて。いつも真似しながら聴いてます。


ほんま好きなんやなあ。もう一回ちゃんと聴いてみるわ!

最後に

- では締めに移りたいと思います。和歌山で特に推したいアーティストはいらっしゃいますか?


BLACKBOXの人たちは基本推したいですけど…その中でも強いていうならISAKITOKIA君ですね。一番上手いです。


あの子出してないだけでいっぱいすごい曲あるんですよ。うちで一番変な子でもあるけどその分みんなの考えつかないことができる子です。息子のQUWØNも推したいけど今はISAKITOKIAかな。


でもQUWØN君とも私めっちゃ相性よくて。今出してるのはSEXとtappleだけですけど他にもいっぱい曲作ってるんですよ。

- では最後に二点だけ。直近で何か告知することがあればお願いしたいのと、長期的な目標があればそれもお聞きしたいです。


新しいEPを製作中です。そこからのシングルでMVも撮るんでいいタイミングで出せたら。あと7-11からのMVもまだ出せてないやつあるんでそれも完成次第。BBの他のメンバーも色々出していくんで楽しみにしといてください。長期的な目標としてはメジャーシーンでガンガン活躍して行きたいですね。人としては…今ATKさんが私たちにやってくれてるような、今後出てくる下の子たちを育てられるような人間になりたいです。和歌山でもこれからもっとたくさん出てくると思うんですよ。だいぶ先にはなると思うんですけどパソコンの使い方とかも覚えて、若い子をプロデュースできるような存在になれれば良いなと考えてます。

- 今後がますます楽しみになりました。本日はありがとうございました。


ありがとうございました。

打ち上げ〈BONUS TRACK〉


お疲れ様です!飲みましょう!なんか食べます?


飲食は初めてですけどこう見えて家では料理作るんですよ。家で作ってたメニューの中からこれは行ける、これは行けない、ってジャッジして出してます。前田家秘伝のタレがあるんでそのタレを使ったメニューが多いです。


タレがやばいですね。全部美味しいですよ。

『ATKの痛風まっしぐらパスタ』と『ATKのタレだくチーズバーガー』

- いただきます!もぐもぐ…あっこれマジで美味しいですね!ジャンキーな味付けで、僕は飲めないんですがお酒に合いそう。このタレが手作りって信じられないです。むしゃむしゃ…おっ、今気づいたんですけど7さんタバコセブンスター吸ってるんですね。


セブンスターって漢字にしたら私の本名なんですよ。七に星って書いて七星で。

- すごい。まんまこれじゃないですか。そんなところまで掛かってるんですか。


越冬さんの描いてくださったイラストがめっちゃ好きなんですよ、面白くて。(筆者はTwitter上にイラスト投稿用のアカウントを構えており、そこに7さんのファンアートを定期的に投稿している)

- ご本人に気に入っていただけたのはめちゃくちゃ嬉しいです。生身の人間を無断でイラストにおこすのって結構危ない橋だと思いながらやってるんで。こちらがキャラクターとして好きな部分というのが本人にとってはコンプレックスだったりするかもしれないし。


いやめっちゃ嬉しかったです。私しんちゃんめっちゃ好きなんですよ!

- えっマジですか!?


あのイラストと同じポーズしてるしんちゃんの芳香剤みたいなやつがドンキに売ってるんですけど、あれ私車にずっとかけてたんですよ。

- そんなことあります!?いや僕それは流石に知らずに描いてましたよ。


そりゃ知らないですよね。だからうわすげえってなって。

おわかりいただけただろうか…

- でもそれはやっぱり7さんの表現力の賜物だと思います。SEVEN ELEVEN(freestyle)聴いた時に「この人クレヨンしんちゃんっぽいな」って思って描いたんですよ。


しんちゃんのモノマネもカラオケでよくやってましたよ。


ちょっとやってみてよ。


ほっほーいオラしんのすけだぞ〜

ドッ(一同爆笑)

- いや、そっくりですね。


似てるんですかね声質が。

- そうですね。7さんの声質はどこか少年っぽさも感じます。


どっちかというと男っぽいってよく言われるんですよね。昔やってきたこととかも。サッカーもそうですけど、好きなことが男の子が好きそうなもの多くて。バイクとか。

- Twitterに上げてた次のタトゥー候補みたいな画像の中にもありましたよねバイク。


いやあれは別に私が入れるわけじゃないです。自分も昔絵描いたりしてたんで。タトゥーマシン持ってる人いたら誰かの身体に彫ってみたいな〜と思って上げただけです。Pornoの体とかに彫っちゃろかなとか考えてます。

- 彫りましょう笑!


彫りましょう笑!

- っていうかあれ7さんが描かれたんですね!めっちゃ上手いですね。この人にファンアート描いてたのちょっと恥ずかしくなってきました。


ちゃうんですよ。私は鉛筆で描くのが好きなんで、ああいうデジタルみたいなのは無理ですから。Twitterにあげてくださってたアニメもめっちゃ気に入ってます!ああいうアニメMVみたいなんもこれから出していきたいと思ってて。valkneeちゃんも出してたじゃないですかアニメMV

- いや〜それもめちゃくちゃ楽しみですね!!そういえば…

(キリがないので)おしまい

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